青少年のための科学の祭典 静岡大会2006 出展

 分光器を作って身近な光を見てみよう 



  
                               

            沼津工業高等専門学校            
                   増田 博代(技術専門職員)
                  勝山 智男(教養科教授)
                            片山 晃喜、安田 圭佑(電気電子工学科4年)
                            縄巻 祐子、福岡 愛 (制御情報工学科4年)

                                              
                                              

 

 2006年8月19日、静岡科学館にて行われた「青少年のための科学の祭典」に物理教室から出展しました。
当日は延べ1700人以上の来館者があり、物理のブースにも150人近くの小中学生とご家族が立ち寄って、
みんな一生懸命に分光器を製作し、出来上がった分光器の中にとても美しい虹を見ることが出来て感動し
てくれました。

製作の様子
        


以下、実験と工作の概要を説明します。

こんな実験です

虹(にじ)の見える筒(分光器)を作り、この筒をのぞいていろいろな光を見てみましょう。けいこう灯の光や太陽に
照らされた明るい窓を見れば、本当に虹のようなさまざまな色の光が見えます。水銀灯、発光ダイオードの光などはど
のように見えるでしょうか?



工作のしかたは?

(1)完成品は左の写真のように、紙筒の両側に「回折格子(かいせつこうし)」
  と「小さな穴のあいた黒い紙」をはりつけたものです。

(2)まず、円形に切った黒い紙に小さな穴をあけます。本格的な分光器を作りたい
  ときは、細い線(スリットといいます)をあけてください。
 美しい虹模様が見たいなら星型や細かい点をたくさんあけたり、すきな文字やその
 他、思い思いの「小さな穴」をあけてもいいでしょう。

(3)穴をあけた黒い紙を筒の片方のがわにはりつけます。
 光がもれないように、黒いビニールテープでしっかり巻きます。

(4)回折格子は、1辺が1cmくらいの正方形に切ってあります。べつの黒い紙に小さな四角形のまどをあけ、そこに、
 この回折格子をはりつけます。さらに、回折格子をはりつけた黒い紙を筒の別の片がわにはります。はるときには黒い
 ビニールテープを使います。

注意:2番の作業で反対側にスリットをはりつけた人は、回折格子の向きに注意が必要ですので、スタッフに聞いてから
   はるようにしてください。

(5)これで完成です。回折格子の方を目にあてて、光をのぞいてみてください。もし、すきまがあって光がもれていた
 ら、黒いビニールテープですきまをふさいでください。

てんじょうのけいこう灯やいろいろなライトを見ると、筒の中にとてもきれいな虹が見えます。

工作の手順

                                                                                                                            

                          見る                                      


1 黒い紙に星型など
  の穴をあける。
周囲に
 図のような切込みを 入れる。
もう一枚の黒い紙に
 四角形の回折格子を
 はりつける。
筒の両側に2枚の黒紙をしっかり巻いて出来上がり。 
 回折格子の方から光をのぞいて見よう!


              

わかること

太陽や電球などの光は、一見白っぽく見えますが、じつはたくさんの色の光があわさっているのです。
これらの光が分かれて見えるのが虹です。虹は空気中にただよっている小さな水のつぶのもつ性質 ―光を色ごとに
分ける性質― があるためにおこります。だから虹は雨の後によく現れるのです。この虹と同じことを小さな筒の中
で起こすこともできます。虹の見える筒は分光器といいますが、本物の虹とは、少しちがう理論で虹が見えます。
小さな水のつぶのかわりに、薄いプラスティックでできた回折格子というものを使います。
回折格子には、1mmにつき500本というとても細かいすじがつけてあります。筒に入った光は出口の回折格子のすじ
の間を出て広がります。広がった光は、重なって強くなったり弱くなったりします。そして、目の網膜(もうまく)
に光がとどくとき、色によって強くなる場所が異なります。こうして網膜にできた「虹」を筒の中で見ているわけ
です。 この原理で見える虹をスペクトルといいます。太陽や電球は連続スペクトルといって、虹のように7色が
連続して見えるのです。ところが、水銀灯は連続ではなく、何本かの色のついた明るい線が見えます。
これを輝線(きせん)スペクトルといい、含まれる原子(水銀灯の場合は水銀原子)によって見える線がことなります。

気をつけよう

(1)工作には、はさみやカッターナイフを使います。自分の手や他人をきずつけないように注意して使ってください。
(2)本物の虹は太陽の光が分かれたものです。でも、この分光器で直接太陽の光を見てはいけません。
   明るすぎて目によくないからです。部屋の中から明るいまどをのぞいたり、車のボディーに反射した日光を見る
   くらいでも十分にきれいな虹が見えるはずです。

もっとくわしく知るためには

・ガリレオ工房のおもしろ実験クラブ10「つくろう虹の不思議な世界」ポプラ社2,800 ISBN4-591-05987-1 
 色と光についての、身近な実験例がわかりやすく説明されています。

小学生のみなさんもやさしく読めますよ。身近な光について興味を持ってみてくださいね。                        

             参加して下さった皆様、ありがとうございました! 

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